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ユニバーサルデザインあれこれ5.色いろいろ

さちるのつぶやき 其の二十七

情報登録日:2006-11-22 16:59:55 (sachiru7777)

最終修正日:2006-11-23 15:12:35 (sachiru7777)

歳がバレますが、さちるの子どもの頃はテレビはまだ白黒でした。
会社でパソコンを触り始めた頃もモニターはモノクロで、プリンターも コピー機も書類の印刷も白黒が当たり前でした。
ところがいまや、安価な値段で手軽にカラーコピーができ、 インターネットにはカラフルなサイトがひしめきあい、 また、家庭用カラープリンターが普及して簡単に色とりどりの資料やポスターや名刺などを 作成できるようにもなりました。
するとそれまでは項目を

◆◇○◎■□☆★

などの形で区別していたものが


と色を使ったアイコンで区別したり、
実線 二重線 破線 と線種で書き分けていたのを 赤線 黄線 青線 緑線で表したりと、 色を使って情報を伝えることがとても身近なものになりました。
と同時に ”色に情報を載せる”という発想そのものが定着してきて、 ここ何十年かで日本はとてもカラフルな社会に変わってきたのです。

けれどもこうした色の氾濫の影で、情報を見分けにくくなっている人たちがいることは あまり知られていません。
濃赤と黒、茶と緑など一定の色の見分けが難しい色覚特性を持った人たちは、 数の上から言えば意外と身近にいるはずなのに、 「見えにくい」「暮らしにくい」という声があまり聞こえてこないのは、 進学や就職で差別を受けてきた歴史的背景や、偏見を恐れて「声」を上げにくいといった 事情があるからです。 また、ちょっとした工夫で何の問題もなく日常生活が送れるので、 色弱や色覚障害といったレッテルを貼られることに抵抗感のある人も少なくありません。

実際、数が逆転したら、異常や障害の概念もかわってきますよね。 今は、多数派の色覚特性だけで何もかもがデザインされてしまっているのが問題なわけです。

例えば、我が家にある家電の充電器。

充電器1 充電器2

左は、お知らせランプが一つで、充電中(赤)から充電完了(緑)へと色の変化だけで 情報を伝える形。 右は、お知らせランプが上下についていて充電中(赤・上)から完了(緑・下)と 色の変化に加えて、ランプの場所でも情報を読み取る事ができます。これなら、緑と赤の 色の違いが見難くてもまだ判別がつきやすくなります。

温風ヒータースイッチ 電源

またこちら左は、温風ヒーターのランプ。速暖中は赤の点滅、通常運転は緑・点滅無しにかわります。 ランプは一つですが点滅を加えることで区別はずっと楽になります。 右はテレビのスイッチ。色のみに情報を付加した典型例です。

次は、大阪の地下鉄路線図

大阪地下鉄路線図

9つの路線を色の違いと各線の頭文字のアルファベットで表しています。 もっと複雑な東京地下鉄路線図はカラーバリアフリーの 観点から表示の見直しが始まっているようです。
そして最近多いのが、病院や地下街、複合施設などの経路表示。 足元に矢印が書いてあって、Aゾーンへは赤をBゾーンへは緑をCゾーンへは 黄色を辿っていってくださいというもの。。。

もともと色覚は個人差が非常に大きくて、私の見ている「青」があなたの見ている「青」と 全く同じ色かどうかなんてホントのところはわかりません。 照明器具の下か、太陽光の下かとか、見るものの大きさや、ぱっと見ただけとか、 状況によっても見え方は変わってくるし、さらに 高齢になれば、黄色と白色の区別がつきにくくなるなど、色覚は、一部の人たちの特殊な問題 では決してないのです。

CUDマーク 物や街を作る人、例えばメーカーの商品開発者や各種デザイナーが、 あらかじめ見分けにくい配色パターンがあることや、 形や位置などもあわせて情報を伝達する必要があることを心得ておくだけで カラーバリアはだいぶ少なくなるはずです。 ブログの普及で個人が簡単に情報発信できる世の中になった今、 その情報発信者のはしくれの1人として、安易に色に頼って記事を書かないよう肝に銘じたいと 思います。

誰もが見分けやすい配色の組み合わせや色覚特性などに配慮した デザイン方法について詳しくは、 NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)のサイトをご覧ください。


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