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手話と言葉と方言と

さちるのつぶやき 其の十八

情報登録日:2006-07-04 16:30:00 (sachiru7777)

最終修正日:2006-07-21 23:47:53 (sachiru7777)

手話にも方言があるのをご存知ですか?

指文字でアイテンラボ

京都生まれの樋口達也さんは、東京で手話に出会い、二年半ほど勉強した後、大阪へ転勤になりました。 早速、手話教室に顔を出してみると・・・自分の習い覚えた手話が通じない!この時の体験が後に 「大阪の手話」というサイトを立ち上げるきっかけになったそうです。 (読売新聞記事2001年10月30日)
「大阪の手話」には、全国各地の手話方言や新語、手話ジョークなど手話にまつわる情報が盛りだくさんです。

例えば、京都独特の手話単語には、色の「黒」があります。
全国的には、髪の毛の色ということで、頭に右手を載せて「黒」を表しますが、
京都では、黒=墨ということで<墨をする動作>で「黒」を表現するのだそうです。

世界各国や地域に独自の手話があって現在100を超える手話があるといわれています。
「なんで共通にせえへんのやろ?一緒の手話やったら、世界中の人と通じて便利やのに・・・」って 思ってしまったりしませんか?

それでは。
「世界中で通じますから、今日から<りんご>のことは<アップル>と呼びましょう」と言われたらどうですか?
「NHKのアナウンサーが喋る言葉がホントの日本語ですよ」 なんて真顔で言われたら、めっちゃ腹立ちませんか?

手話も同じです。
ただ通じればいいというだけの、記号などではなく、 日本語を補佐するための、身振りや手振り などでもなくて、
ろう者からろう者へ伝えられる、独立した 一つのことば(日本手話) なのです。

実際、世界を見渡せば、手話も公用語として立派に認められている国もあります。
多民族国家で、公用語が複数あるような国では、”ことば”に対する感覚がシビアに育ちます。 そういった国々では、例えば地域の講演会を聞きに行くといった日常生活の様々な場面に、 手話通訳者が派遣されるのが、当たり前になっているのです。

ボランティアや介助者としての側面はあるにしても、どちらかといえば、通訳者を介すといった 見方をした方が、ろう者の人たちのとってはしっくりいくのかなと感じます。

そして、"ことば" のあるところに "文化" あり。
さちるも結婚当初、思いもかけないことで、夫とけんかを繰り返していました。
「味噌汁の味が変」「洗濯物の畳み方がちがう!」「冷奴には、からし?しょうが?」 生まれ育った地域も違えば、家それぞれに流儀も違う・・・ お互いの”当たり前”をぶつけあって、なんとか自分たち流ができあがってきたとこでしょうか。

アマゾンへ飛びます「手話でいこう」

二年前、当時下京区にお住まいだった一組のカップルが夫婦エッセイを書き下ろしました。
妻が家の中でたてる物音に夫がイライラ・・・どこにでもありそうな夫婦の日常から、 本音でぶつかりあうことで見えてきた世界とは・・・・・・・
「手話でいこう 〜ろう者の言い分 聴者のホンネ」には、聞こえる世界で生きる夫と、 聞こえない世界で生きるろう者の妻が、ギャップを感じあう中で初めて意識できるお互いの文化の違いが、 コミカルにけれど切々と描かれています。
ろう者の世界を知る手立てになるだけでなく、聞こえる者の"当たり前"を突き崩される一冊ですよ。

指文字フォントを使ってみよう!

「大阪の手話」のサイトで、面白いソフトを見つけました。
指文字フォントです。早速、ダウンロードしてみました。

指文字で川北さちる

ワープロを打つとき、書体を「指文字」にしておけば、入力した言葉が次々に指文字にかわっていきます。
指文字は、手話にない言葉や、手話で表わせない人名、固有名詞などの表現に使用します。
冒頭の黄色に紺色の縦書きの指文字もこのフォントで作製しました。さて、なんと書いてあるでしょう・・・
歌詞カードに添えてみたり、名刺を作ってみたり・・・手話の勉強に役立ててみては?

アイテンラボの手話講座には、指文字の50音 が写真付で詳しく解説してあります。
まずは自分の名前の指文字から、覚えてみませんか?

※さちるのひとこと:聴覚障害者のなかには、手話を使わない人もいます。
聴力の程度や、聴力を失った時期、育った環境、受けてきた教育、世代、その他もろもろの事情で、 コミュニケーションの手段は違ってきます。 筆談がいいのか、手話がいいのか、口話(読唇術)がいいのか・・・ご本人の気持ちを先ず考える事がとても 大切だと思います。



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キーワード手話でいこう 大阪の手話 指文字 聴覚 口話 読唇術 にマッチする情報

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コメント

手話フォント

顔 ono 時間 2006年 7月 10日 01:25:04

点字フォントも見たことがありますが、指文字フォントは初めて知りました。楽しそうですね。

顔 anika 時間 2006年 7月 8日 16:58:02

手話フォントかわいいですねぇ。誰がデザインなさったのでしょうね。
世界共通手話、あったらいいなと私も思いました。語学が苦手な私はせめて発音だけでも省けたらと安易に考えそう思ってしまいました。けれど以前手話を教えていただいていた先生に、『手話はその土地の文化をも表しているのだから、簡単に共通にすることなどできないよ。』と教えられました。なるほど・・・さちるさんの書かれているとおりですね。
私もろうの人たちと接していて、それまで見えていなかったそれぞれの立場での常識をそのギャップとともに痛切に感じました。
自分の当たり前が相手の当たり前でない。ある意味とても難しいことかもしれませんが、それをお互いに理解することがどれほど重要であるか、どんな人間関係でも常に頭の隅っこに意識すべきですよね。


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