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道草のススメ

さちるのつぶやき 其の六

情報登録日:2006-04-05 13:06:47 (sachiru7777)

最終修正日:2006-04-07 08:39:29 (sachiru7777)

こどもの頃、いつもの通学路をちょっと外れて、わざと遠回りして家に帰ったりするのが好きな子でした。
おしろい花の群生する空き地を見つけてちゅうちゅう蜜を吸ってみたり、穴場のお店に出会えたり、
誰も知らない自分だけの小道を発見した気になってわくわくしたのを覚えてます。

最近は、足腰にガタがきて、公共交通機関を利用してのおでかけがめっきり減りました。
移動はもっぱら車。それも慌しく家から目的地の往復、出先から出先へとピンポイント移動。

歩行困難者や、移動に介護を要する人が一番むつかしいのが、意味もなく「ブラブラする」という 行為です。
介護や補助をする側は、どうしても目的地まで無事に送り届ける事に注意が向いて、
彼や彼女には、「実はちょっと足をとめて(車いすをとめて)見てみたいものがあった」なんて事には思いがおよびませんし、
介護される側もそこまで甘える事なんてできないのは重々承知してるので滅多に口に出したりはしません。
でも、街は情報の宝庫なんですよね。楽しいエスプリ満載の おめがねがそのいい例だと思います。
たとえ、寄り道などしない単調にみえる通学や通勤の往復だけでも、 人は日々様々な情報を知らず知らずのうちに蓄積していってるのです。

例えば、新しい洋服を買いたいと思ったとします。
するとアンテナがそっちにむいているので、 ほとんど無意識のうちに情報収集を始めるんですよ。
通勤途上の電車の中で、何気なく中刷り広告を見てお店情報をチェックしたり、
ちょっと立ち寄ったコンビニで雑誌をぱらぱらめくったり、
街行く人たちの服装を眺めたり、ウィンドウショッピングをしたり・・・・
そしていざ、時間とお金が出来たときに あたりをつけていた何軒かのお店を回ってめでたく購入となります。
ある車いすの女性がこんな事をこぼしてました。
服を買いたいと言うと、デパートに連れて行ってくれる、でも、 そこはアクセスしやすい、障害者トイレの完備されたというだけの百貨店で、 「さあ、どれでも好きなの選んで」と言われても、初めて行く店で、予備知識も全くなく、何をどう選んでいいのか さっぱりわからない・・・結局、また連れて来てとも言えないから、薦められるままに購入してしまう。と。
買いに出られるだけましなんだからと自分に言い聞かせて。

無意識のうちに吸収する一見無駄な情報をシャットアウトされる事は実は非常に怖い事だと思います。
ネタを仕入れなければ人はひらめかない。

ここ数年、弱者をターゲットにした凶悪犯罪のニュースが後を絶ちません。
都市部、山間部に係わらず、学校は集団登下校を行い、 わが子が犯罪に巻き込まれないよう放課後の行動へ目を配り、一人で行かせていた習い事や塾に付き添う親が増えました。
小学生でも携帯電話を持つ時代になり、衛星で今どこにいるか把握できるようにもなりました。改札を無事に通れば、 親の携帯にメールでお知らせが届き、街中の自動販売機にはそこを通過したこどもの時間が記録される世の中です。

無事に行き帰りできればそれでいいのか。親として思いは複雑です。
帰りが30分遅れれば「どうしたんやろ」と心の中がざわざわしてきます。
交通事故だけ心配していた頃とはやはり違うなと思います。

社会は大切なものを失いつつあるのではないかと危機感が募るこのごろです。


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コメント

ドラマで・・

顔 nagako 時間 2006年 4月 6日 18:43:21

「やまとなでしこ」で主人公の桜子さんが婚約者に道草をしたことがあるか?って聞くシーンがあり、おぼっちゃん育ちの彼は「小さい時から送り迎えつきだから道草なんてしたことないな」と答えるんです。かわいそうだなぁ〜って思いました。うちの近所の土手にも菜の花が・・・。春ですね〜〜

道草

顔 ono 時間 2006年 4月 6日 02:13:36

車で移動するよりも、バイクの方が季節を感じられ、バイクよりも自転車の方が、風を感じることができ、自転車よりも徒歩の方が、自然を感じることができる、と思っています。移動が目的になればなるほど、「移動に無意味」な部分は削られていくんですね。


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